チーム・スズキ・エクスターは、4月にアレックス・リンス選手と2022年までの契約更新を発表している。
スズキは2017年にリンス選手と契約。彼は3年目の昨年にランキング4位という好成績を残し、再度2年の契約更新を行った。
アレックス・リンス選手をデビューから支え、ともに成長してきたといっても過言ではない。契約更新したと報告したリンス選手の喜びからも、チームとの信頼関係が強いことがうかがえる。
では、アレックス・リンス選手はどんなライダーなのだろうか。ライダーとしてのリンス選手、人柄などを見ていこう。
アレックス・リンス(Álex Rins)の戦歴
プロフィール
Alejandro Rins Navarro(アレハンドロ リンス ナヴァロ)
1995年12月8日 スペイン・バルセロナ生まれ
176センチ72キロ
7歳よりモータースポーツ開始 KTM 50モトクロスに参加
スペインのジュニアではチャンピオンを何度も経験している
2008年にスペインの国内レース・カタルーニャ戦にデビュー
2010年に同じレースでランキング3位
このときから彼のスピードは評価され、注目されてきた
2012年に世界選手権Moto3クラスでデビュー
Estrella Galicia 0,0チームに所属、このときはミゲル・オリベイラ選手がチームメイトであった。
デビュー2戦目のスペイングランプリではポールポジションを獲得している。
2013年 同チーム所属、KTM RC 250 GPのバイクでMoto3参戦。このときのチームメイトはアレックス・マルケス選手だ。
この年の彼は優勝6回、2位が5回、ポールポジション獲得数は8回と好成績を残した。
2014年 Moto3参戦、Honda NSF250Rで優勝2回、2位2回、3位4回、ポールポジション獲得数8回。このときも良い成績を残している。
2015年にMoto2デビュー
2015年、Moto2クラスにデビュー。Paginas Amarillas HP40チームに所属。ランキング2位となった。
2016年 同じチームでランキング3位。

2017年 MotoGPに昇格・スズキとの二人三脚
2017年にMotoGPクラスにデビュー。スズキの所属となった。このときのチームメイトはアンドレア・イアンノーネ選手であった。
この年はアメリカでフリープラクティス中に負傷し、次のスペイン・フランス戦欠場を余儀なくされ、ランキング16位に終わった。
このときリンス選手の代わりを務めたのが、日本の津田拓也選手だった。
2018年はオランダ、マレーシア、バレンシア戦で2位を3回、アルゼンチンと日本で3位を2回獲得。シーズンではランキング5位と2年目ながら良い成績で終わっている。
好転・飛躍の2019年!
2019年、アメリカのオースティングランプリで初優勝を果たす。MotoGPクラスで初めての優勝だ。
スペイン戦では2位だったが、続くイギリス戦で再度優勝。マルケス選手との差はわずか0.013秒であったという。
2019年はランキング4位となり、スズキ3年目での快挙を果たした。MotoGPクラスにデビュー以来、スズキとの二人三脚で歩んできた努力が実を結んだわけだ。
リンス選手・2022年までスズキとの契約更新

彼は4月の契約更新に大喜びだ。お互いをよく知り、信頼し合っている仲間とまた走れることができるのは幸運だとスカイスポーツのインタビューで答えている。
新しいスズキのマシンについて、「見た目がキレイになっただけじゃない、パフォーマンスも向上している」と述べている。
彼はバレンティーノ・ロッシ選手の大ファン。「彼が辞めるならヤマハでと思っていた。彼の年齢に関係なくまだ勝てる強い選手だし、今回の状況はとても残念」とコメントした。
プライベートでは?
彼は幸運とチャンスをつかみ取ったわけだが、今回の外出規制を受け契約と発表はビデオ、お祝いもなし、プライベートでは結婚も延長となったようだ。
お付き合いしている女性とは、彼女が大学を卒業したと同時に指輪を渡してプロポーズ。親しい人たちとお祝いをして、後は結婚式の日取りを決めるだけだったそうだ。
陽気なスペイン人にとって楽しい状況ではないが、様子を見て、改めて結婚式の計画を立てるとプライベートについても話している。
彼のトレードマークになっていたチリチリの髪もサッパリと切ってしまい、「1日中家にいるし」とあまりおしゃれに気をつかいたくないようだ。体重も70キロ台が普通だが、69キロに落ちたという。
現在は2匹の愛犬と暮らし、午前中は自宅トレーニング、午後は婚約者とテレビを見たりプレイステーションをしたりして過ごしているが、「早くレースに戻りたい」と語っている。
現在、シーズン再開は8月の見込みとの話があるが、まだ公式な話は出ていない。できるだけ早い再開を願うばかりだ。
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