MotoGP来シーズンに向け、ドゥカティ・ファクトリーチームとの契約にジャック・ミラー選手が有力視されている。
ドゥカティは、アンドレア・ドヴィツィオーゾ選手と契約金などで合意に達していないことから、2021年の選手が決まっていない状態だ。
そしてさらに今回は、アンドレア・イアンノーネ選手の名前も浮上してきた。
ジャック・ミラー選手のドゥカティ入り?
多くのメーカーが選手との契約を決めていく中、ドゥカティはまだ足踏み状態が続いている。その中で最も有力とされているのが、ジャック・ミラー選手だ。
ミラー選手が現在所属しているプラマックチームの代表、グイドッティ氏は、ミラー選手がドゥカティ・ファクトリーチームへの移籍の可能性は高いとしている。
「彼はドゥカティのマシンが好きで、相性もいい」と漏らしている。
では、ジャック・ミラー選手はどのような選手であるか、少し見ていこう。
ジャック・ミラー選手の戦歴

ジャック・ピーター・ミラー (Jack Peter Miller)
1995年1月18日、オーストラリア、クイーンズランド出身
8歳からダートレースを開始。
2005年~2007年にかけてオーストラリア国内で5つのタイトルを獲得
2011年 ヨーロッパ選手権参加
16歳でドイツのIDM125ccカテゴリーのタイトルを獲得
2012年 イタリア、フォワード・レーシングに見いだされMoto3に参戦
2013年 レーシングチーム・ジャーマニー移籍 ランキング7位
2014年 KTMファクトリーチーム、レッドブル・KTMアジョ移籍
このときアレックス・マルケス選手に次ぐランキング2位となる
2015年 MotoGPへ昇格 チームLCR所属 ランキング19位
2016年 エストレラ・ガリシア 0,0 マルクVDSに移籍
MotoGPクラスで初の1位を獲得、ランキング13位
2017年 同チームでランキング11位
2018年 ドゥカティ・ファクトリーチーム移籍 ランキング13位
このときのチームメイトはダニロ・ペトゥルッチ選手
2019年 同チームでランキング8位
2020年 プラマックチーム所属
彼はMoto3からいきなり最高峰クラスへ昇格し、着実に成果を出している選手で、マルケス選手のライバル候補として注目度が高い選手だ。
ドゥカティが狙うもう1人は、イアンノーネ?

ここにきて、ドゥカティが契約を考えている選手に、アンドレア・イアンノーネ選手が浮上してきた。
イアンノーネ選手は、現在アプリリア所属。
昨年のドーピング検査で陽性反応が出てしまい、事実ではないとして訴えを起こしたが、摂取した食品への確認が不十分であったとして、最終的に18か月の停止処分を受けてしまった選手だ。
彼はドゥカティにも所属していた経験があり、メーカーのマシンでスピード記録を持っている。当時チームメイトであったドヴィツィオーゾ選手との接触事故などから物議を醸した。
なぜ突然、イアンノーネ選手が浮上したのか。
これはドゥカティのスポーツ・ディレクター、チャバッティ氏がスカイスポーツで受けたインタビューがきっかけだ。イアンノーネ選手への愛着や敬意を示したことから、噂となっているようだ。
ドヴィツィオーゾの行方次第か?
しかしこの噂は、推測の域を出ておらず、実際にそう単純な話ではない。ドヴィツィオーゾ選手との契約状況は更新とも決裂とも言えない状況だからだ。
ドゥカティの2020年シーズンはアンドレア・ドヴィツィオーゾ選手、ダニロ・ペトゥルッチ選手の2人だが、来シーズンの契約はすすんでいない。
ダニロ・ペトゥルッチ選手からジャック・ミラー選手への入れ替えはほぼ確実とみられるが、ドヴィツィオーゾ選手がもし合意に至れば、イアンノーネ選手へのアプローチも行われることはないだろう。
アンドレア・ドヴィツィオーゾ選手は、KTMからのアプローチや、モトクロスへの変更の噂などがある。ドゥカティの来シーズン計画は彼が握っているようだ。
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