2020年7月26日、MotoGP第3戦アンダルシアGPのMotoGPクラスが行われ、バレンティーノ・ロッシ選手が3位となり、17戦ぶりの表彰台に上った。
1位はファビオ・クアルタラロ選手、2位はマーベリック・ビビャーレス選手で、すべてヤマハのチームとなった。
マルク・マルケス選手は参戦していなかったが、素晴らしいレースを展開した。
クアルタラロ、独走
上位3はスタートの切り出しから抜群であった。ポールポジションを取っていたクアルタラロ選手、2番手であったロッシ選手も1周目から切れのよい走りを見せた。
クアルタラロ選手は抜きん出て2周目以降からゴールまで独走態勢。焦点は2位争いに絞られた。
ビニャーレス選手は、スタートでクアルタラロ選手をかなり意識していたようだ。2位のロッシ選手に阻まれ、序盤はコントロールを失いそうになる。
そのスキに彼を抜いたのがドゥカティのフランチェスコ・バニャイア。彼は勢いをつけ、13周目にロッシ選手を抜き2位に浮上した。しかし16周目にマフラーから煙が吹き出し始め、ここでリタイア。
再びロッシ選手が2位、再びビニャーレス選手との一騎打ちとなった。
ロッシ選手のテクニック

ビニャーレス選手が序盤からロッシ選手を追い抜くチャンスを狙っていたが、なかなか抜けないという展開がしばらく続く。
ロッシ選手はブレーキのコントロールが上手かった。ビニャーレス選手が近づくたびにブレーキとポジションを上手く使い、ビニャーレス選手はゴールも近い21周目にようやくチャンスを掴み、2位となった。
マシンが接触するかしないかの状況がレースの間ずっと続いていたが、始終冷静に操縦していた。
バニャイア選手のリタイアの前にも、ビンダー選手、モルビデッリ選手、ペトゥルッチ選手などが転倒でリタイアしている。
多くの選手がコントロールを失う中、健闘したのが中上選手。彼は落ち着いた走りで、後半追い上げ、3位のロッシ選手に迫るほどの勢いを見せた。
ロッシ選手のインタビュー
彼は先週のレースにおいて、タイヤの調子が悪くなりリタイアを余儀なくされている。
今回もヤマハペトロナスのモルビデッリ選手のリタイアといい、ヤマハのマシンには課題が残っているようだ。
またロッシ選手の年齢や成績のこともあり、ヤマハとの関係が困難であることなど、メーカーとの確執についてインタビューで話している。「もっと自分を信じて欲しい」というコメントをしていた。
その中での表彰台を獲得したことから、レース後のインタビューでも「1位を取ったときのように嬉しい」と喜びを隠さなかった。
MotoGP結果
1 ファビオ・クアルタラロ(Petronas Yamaha SRT)41’22.666
2 マーベリック・ビビャーレス(Monster Energy Yamaha MotoGP)+4.495
3 バレンティーノ・ロッシ(Monster Energy Yamaha MotoGP)+5.546
4 中上貴明(LCR Honda IDEMITSU)
5 ジョアン・ミル(Team SUZUKI ECSTAR)
6 アンドレア・ドヴィツィオーゾ(Ducati Team)
7 ポル・エルパルガロ(Red Bull KTM Factory Racing)
8 アレックス・マルケス(Repsol Honda Team)
9 ジョアン・ザルコ(Hublot Reale Avintia)
10 アレックス・リンス(Team SUZUKI ECSTAR)
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