バレンティーノ・ロッシの若い頃、伝説の軌跡を追う

選手情報

41歳になり引退を騒がれながらも、今なお絶大な人気を誇るバレンティーノ・ロッシ選手。彼の若い頃はどのようなものであったのか、興味のある人も少なくない。

モータースポーツ界をリードしてきた彼の成長を、順に追って見ていこう。

バレンティーノ・ロッシの若い頃、生誕

ロッシ選手は1979年2月16日生まれ イタリア中部にあるマルケ州・ウルビーノの出身。

母親と写っている写真は、2~3歳と推測される。金髪のとてもかわいらしい子供だ。

バイクレーサーであった父親の影響で、モータースポーツに触れる環境に育っている。この頃から、父母ともに彼の人生設計に着手する。

とはいえ、モータースポーツが危険な世界であることを熟知している母親は、ロッシの身を案じ、始めはカートを与えた。ロッシは9歳でライセンスを取得。フォーミュラ1への道も考えられたが、家族の経済的な事情もあり、ポケットバイクへの道を選択した。

これが彼の人生を決定づけた。ポケバイレースを始めたのが1991年。彼は地元でいくつものレースに勝利した。ポケバイで多くを学んだ彼は、いよいよバイクへの道を切り開くことになる。

1993年、父親と周囲の協力で資金を集め、ポケバイからステップアップを果たす。13歳のときにミサノサーキットでイタリア国内選手権に参加し、2年目のシーズンで国内チャンピオン、ヨーロッパ選手権で3位となった。

バレンティーノ・ロッシの若い頃・10代

125㏄クラス

1996年、17歳でいよいよ世界デビューを迎える。アプリリアレーシングチームから参戦し、翌年の1997年に世界チャンピオンとなる。彼が持つ9タイトルの初めを飾る勝利となった。彼にとっても、初めての思い出深いチャンピオンだ。

250㏄クラス

1998年に250㏄クラスへ昇格。5回優勝を果たす。

この写真は青木治親(あおきはるちか)選手とのツーショット。青木選手は1995年、1996年にこのクラスでチャンピオンになっている。2人ともあどけなさが残る。

500㏄クラス

そして20代、2000年にMotoGPの前身であった500㏄クラスに昇格。このときはホンダチームに所属し、いきなりランキング2位となった。

2001年、500㏄クラス最後の年に優勝。この頃から彼は勢いがとまらなくなり、誰もが注目する選手となる。

バレンティーノ・ロッシの若い頃・20代

MotoGPクラス

2002年レプソル・ホンダでMotoGPに参戦し、2005年までチャンピオンとなる。2004年にヤマハへ移行し、年間150万ユーロで契約。当時としては最高額だった。彼の勢いは留まることを知らない。

2006年は2位、2007年は3位に終わるが、2008年から2009年は再びチャンピオンに返り咲いた。この当時はホルヘ・ロレンソ選手がチームメイトとして、ライバルとして走っている。

MotoGPクラスでのこれまでの成績は以下のようになっている。20代はチャンピオンとして、30代はマルク・マルケス選手が台頭し、チャンピオンを逃しているが、それでも2014年~2016年はランキング2位となっている。

2003年 チャンピオン

2004年 チャンピオン

2005年 チャンピオン

2006年 2位

2007年 3位

2008年 チャンピオン

2009年 チャンピオン

2010年 3位

2011年 7位

2012年 6位

2013年 4位

2014年 2位

2015年 2位

2016年 2位

2017年 5位

2018年 7位

2019年 7位

こんな写真も!若い頃のロッシとマルケス

こちらは2008年のスペインGPにて。ロッシ29歳、マルク・マルケス14歳で、一緒に写真を撮っている。彼はこの後Moto3へに参戦し、チャンピオンの土台を築いていく。

現在活躍している若手選手たちにとって、当時の彼はまさにMotoGPでのアイドル的存在であった。

若い頃からやんちゃ?バレンティーノ・ロッシ

バレンティーノ・ロッシ、マックス・ビアッジ、ロベルト・ロカテッリなど、有名なレーサーのチーフ・メカニックを務めてきたマウロ・ノッチョーリ氏によると、彼のキャリアは1997年のヨーロッパのタイトルから始まったという。

彼の才能が開花したのはこのときからだと語っているが、ロッシ選手は当時、特に努力家ではなかったようだ。

「練習もあまりしないし、スポーツジムで鍛えたりもしない。でもレースでは自然に体が動いているんだよ。しかも繊細で、慎重で、正確な走りをするんだ」と述べる。

「彼はとても外向的で活気にあふれた少年だった。いい子だったけど、走りではルールがなくて的外れなことをする。予想ができないし言うことを聞くわけじゃないから、こっちは大変だったよ」と笑いながら当時を語っている。

でもメカニックたちとのチームワークは抜群で、ヨーロッパ遠征ではトラックのガレージで一緒に寝泊まりし、何でも行動をともにしていたという。

彼のコメントだけでも、若い頃のバレンティーノ・ロッシが目に浮かぶようだ。昨年から、彼の引き際について周りではずいぶんと議論されてきたが、彼の居場所はレース場なのだと改めて考えさせられる。

今シーズンもスペイン戦で3位を獲得し、ファンを喜ばせている。まだまだ活躍できることを期待しよう!

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